又吉直樹氏の「火花」 芥川賞!

今年の1月7日に私は本屋へ急ぎました。
それはお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん
初めて書いた小説が掲載された「文学界」の発売日だったから。
そのときに購入したのが,この「文学界」です。
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この人が又吉さん。すっかり時の人です。
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あの文芸誌「文学界」2月号は今ではプレミアがついているようです。
先ほどAmazonでは最も安くて7777円でした。
(一時的な現象かもしれませんが。)

なぜ,このような現象が起きているのかというと
もちろん又吉さんが,この文芸誌に掲載された「火花」
芥川賞を受賞されたからです。

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ピース又吉直樹「火花」が芥川賞 お笑い芸人で初
(7月16日(木)19時25分配信)

お笑いコンビ、ピース又吉直樹(35)の小説「火花」が16日、第153回芥川賞(日本文学振興会主催)を受賞した。都内で選考会が行われ、羽田圭介氏の「スクラップ・アンド・ビルド」とともに受賞を射止めた。お笑いタレントの同賞受賞は初めての快挙。

1回目の投票でトップの票を獲得しての堂々たる受賞だった。9人の選考委員を代表して会見した作家山田詠美氏は「どうしても書かざるを得ない切実なものが迫ってくる。欠点も多々あるが、何か強いものを感じて、主人公と先輩とのまさに火花がよく書けていた」と選考理由を語った。

又吉の「火花」は今年5月、同じく純文学作品を対象にした三島由紀夫賞の候補にもなり、決選投票に残って話題になった。

◆芥川賞選考委員 小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、高樹のぶ子、堀江敏幸、宮本輝、村上龍、山田詠美

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この小説は単行本化されましたが,今はどこに行っても売り切れです。
Amazonでも1~3週間だそうです。
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小説の内容は,Amazonから引用すると・・・

「お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ!「文學界」を史上初の大増刷に導いた話題作。」


「人間存在の根本を見つめた」の部分はどうかなと首をかしげますが
「真摯な筆致」は本当だと思います。

一見,軽そうな文章もあります。
私も含めて言葉の遣い方に抵抗がある人もいるでしょう,

でも,書いてあること,書こうとしていることが伝わってくるのは
彼が真剣に小説に,文学に向き合っているからだと思います。

初めて彼を見たのはお笑い番組でお笑いコンビ「ピース」が
「想像してごらん」というネタをやっていて,彼がジョン・レノン?を
演じているときでした。

それから彼の言動や文章が気になっていました。
今回の芥川賞受賞には,心からおめでとうと言いたいです。

批判もあるようです。

これが芥川賞なのかと。本屋大賞ぐらいじゃないのかと。
それは本屋大賞にも失礼。

誰かが昔言っていました(誰かで失礼)。
「芥川賞っていうと10年に1度の名作のような
作品を求めますが,毎年あるんです」


そうなんですよね。しかも年に2回あるんです!

つまり半年に1度,素晴らしい新人を見つけるのが芥川賞。
大切なのは,その新人さんが,
その後プロとして書き続けていくことではないでしょうか?


最後に,(私はお笑い好きですのでいいのですが)
お笑いという独特の世界を描いていますので
そこから普遍性を導き出すのは難しいかもしれません。

ただ,この小説のある部分を引用します。

「気づいているか,いないかだけで,人間はみな漫才師である。」


彼が愛する太宰治を彷彿させる文章です。

彼が今後どんな風に進んでいくのか楽しみです。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
書き換え問題。上級問題。(H9仙台市内女子私立高)

Who wrote the book?

→ Who was the book (  ) (  )?



ヒント
「誰がその本を書いたの?」
→「その本は誰(  )(  )のですか?」
  

主語を換えるパターン。
下の文では本が主語です。


正解は 
Who was the book ( written ) ( by )?
「その本は誰(によって)(書かれた)のですか?」

過去の受け身形(受動態)ですが,by がポイントです。


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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
自分のこと
私が好きな芥川賞受賞作品は・・・
安部公房 「壁」 (これが新人? 世界レベル)
大江健三郎 「飼育」 (この頃がいちばん好き)
丸山健二 「夏の流れ」 (名作)
高橋三千綱 「九月の空」 (青春!)
あたりでしょうか。
「夏の流れ」は素晴らしいと思いますが
最近では入手困難です。


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この記事へのコメント

2015年07月20日 08:16
仙台から、おはようございます。

私はほとんど新刊書とは没交渉で、もっぱら古典、古書の類ばかりなのですが・・・
ま、懐具合がお寒いので、新刊書は高い!と思ってしまうことも理由ですけど。
これだけ騒がれると、ちょっと気にもなってきますね。
ブームが収まって、文庫本になったあたりで読んでみましょうかね。まもなく図書館にも入るかな?
2015年07月20日 16:19
芥川賞作品では、中村文則氏の「土の中の子供」が強い印象が残ります。強い印象、というより、私には消化しきれない重い課題を突きつけられた作品でした。
『本屋大賞云々~』の発言を、私はたまたまリアルタイムで見ていたのですが、意図のよく分からない発言であり、愉快ではない感覚ばかりが視聴者に残されてしまい、残念に思います。
又吉さんは、テレビで太宰が好きだと言うごとに、三鷹の太宰治のお墓を訪ねるのだそうです。謙虚な人柄が窺えるエビソードだと思います。太宰があれだけなりふり構わず切望した芥川賞の受賞を、又吉さんは太宰の墓前でどんなふうに報告したのでしょう。嫌な雑音には惑わされず、素のままに喜びを報告出来ていたらよいのですが。
私は「火花」をまだ読んでいないのですが、今はまだこのまま読まないままで時間を置こうかと思っています。今はあれこれ騒がれていて、自分の気持ちに色んなバイアスがかかってしまいそうです。
さて、夏休みになりましたね。読みたい本が沢山ありますが、何冊読めるかなあ。
2015年07月20日 19:31
あきあかねさん
こんばんは。増刷ですぐに書店にも図書館にも並ぶでしょう。私が読んだのは「文学界」2月号。プレミアがついているようですがコレクターのせいでしょう。文庫本になる頃にはもっと客観的な評価がなされていることでしょう。
ブラタモリの続編,おもしろかったです。実は政宗のことあまり知らないんだと自覚しました。
2015年07月20日 19:48
Blue Windさん
こんばんは。教師のなり立てのとき,1人で太宰の生家に行きました。巡礼のつもりでした。やはり又吉さんには親近感を持ちます。
中村文則さんは「何もかも憂鬱な夜に」という刑務官の話しか読んでいません。なぜかというと文庫本の解説が又吉さんなんです(笑)。死刑を扱った重いストーリーと主人公の若さがマッチしているのかミスマッチなのか,そこが小説としておもしろかったです。
中村さんは一昨日母校の福島大でトークショーの中で又吉さんのことを「本が好きで、武者小路実篤あたりは僕より詳しい。『本好きの芸人』というレベルは超えていると思っていた。彼は売れていくにつれ謙虚になっていく人。受賞を聞いてうれしかった」と語ったそうです。(福島の新聞より)
「火花」が文庫化されたら解説は中村さんにならないかな。それなら私も買います(笑)。その頃になってから読んでも遅くないです。正直私は2作目,しかも芸人が主人公でない小説を期待しています。
夏休み,少しは余裕ができます。実は中村さんの「掏摸」と「教団X」は買っただけで未読。読めるかな。
2015年07月20日 22:27
又吉さんと中村さんには、そんな深い繋がりがあったのですか。驚きました!
私も買ったまま読んでいない本がたくさん(T-T)また、かつて読んだ本でまたよ見直したいものもあります。最近では、「笹枕」を読み直しました。今また不穏な空気をまとう日本にいてこの作品を読むことに意義を感じます。時を経て読み直すと、前は気づけかった作者の思いを感じとることが出来たりします。そんなときは、年を取ることもいいものだな、なんて思っ
たりしてね(^^;)
2015年07月21日 06:43
Blue Windさん
おはようございます。「笹まくら」は以前書いたときから,さらに再び読んだのですか! 今まさに必要な本かもしれませんね。すべては有権者の見識なのだ。
余裕ができたらブログに読まれた本の感想でも。また,ブルーさんの素晴らしい文章を読みたいです。
2015年07月23日 08:53
又吉さんのこのブーム、凄いですね。ご本人は最近のインタビューでも「これまで通りお笑いを100でやって、空いた時間を作家活動に充てる」と語ってらしたんで、この人は本当にお笑いを愛されてるんやなぁ~と思いつつ、ブレない姿勢にも改めて魅力を感じました。お笑い芸人であり続けながら、今後描かれる作品が楽しみです。
2015年07月23日 20:53
うきさん
こんばんは。これをきっかけに作家に転身します,では違う感じがしますよね。でもお笑いがやりづらくならないといいなあって思います。正直今回の作品はラストシーンはこれでいいのかなあって思っています。次回作にじっくり取り組んでほしいと私も期待しています。

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