「雨模様」ってどんな天気?

前回に続き,本来の意味と誤用があいまいになっている言葉です。
それは「雨模様」。9月は台風も多く,雨が多かったですね。
では,「外は雨模様だ」とはどんな天気のことでしょう?
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今日も文化庁の「ことば食堂」を参考に書きます。
平成22年度の「国語に関する世論調査」です。

「外は雨模様だ。」

の意味を尋ねた結果です。(  )は平成15年度の結果。

(ア)雨が降りそうな様子・・・・・・・・・・・・・・・・・・43.3%(H15 38.0%)

(イ)小雨が降ったりやんだりしている様子・・47.5%(H15 45.2%)

(ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4.8%(H15  9.4%)

(ア),(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・ 3.2%(H15  6.3%)

分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.2%(H15  1.1%)



本来の意味は(ア)の「雨が降りそうな様子」ですが
(イ)の意味のほうが割合で上回っています。

ただ,平成15年に比べれば,
本来の意味で使う人の割合が増えています。


これは年代別グラフ。
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このグラフから,
若い人が本来の意味で「雨模様」を使っていることがわかります。

このことから,「若者が言葉を間違って使っている」ということは
言えないと思います。

なぜか40代あたりが別の意味で使っている・・・。

何か,この年代の人が共通して聞いた音楽(歌詞)や文学が
あったのでしょうか?

私の限られた知識で思い浮かぶのは井上陽水さんの「心もよう」
1973年のシングル曲。空前の大ヒットアルバム「氷の世界」所収。
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「心もよう」は辞書には通常載っていません。
陽水さんの造語でしょうか。

「心もよう」が心に移り行く風景なら,
「雨模様」は雨が降っている風景ととらえるのも無理はありません。



「雨模様」の元々の形は「あまもよい」または「あめもよい」
だそうで,「もよい」とは「催す」の意味。

「眠気を催す」と言った場合,まだ眠ってはいない状態を示しますから
「雨もよい」も「雨を催す=これから降りそうな」という意味になります。

「もよい」が「模様」に変化して「雨模様」と言われるようになったことで,
「催す」の意味が見えにくくなり,雨が降っていない状況を想像するのが
難しくなってしまったのでしょう・・・と文化庁は書いています。


代表的な辞書ではこうなっています。

「岩波国語辞典 第7版新版」(平成23年・岩波書店)

あめもよう【雨模様】
今にも雨が降りそうな空の様子。あまもよう。あまもよい。 
▽雨の降る様子を言うのは誤用。



ただ,このような辞書もあります。

「明鏡 第2版」(平成22年・大修館書店)

あめもよう【雨模様】
(3)〔最近の言い方で〕小雨が降ったりやんだりすること。
「式典はあいにくの―の中で行われた」



ちょっと言葉が揺れていますね。

「雨模様」は英語では・・・

It's likely to rain.

という言い方があります。





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この記事へのコメント

2016年10月01日 08:28
おはようござおます。

 もう体の方はよろしいのですか?あまりご無理なさらずに、ごゆるりと、

 私も(イ)の意味で使っておりました。
 う~ん、確かに井上陽水の「心もよう」の影響があるかもしれないですね。
2016年10月01日 20:28
あきあかねさん
こんばんは。毎日数回鼻血が出ます。これは子どものころから体調を崩すとよくあることですが,無理しないようにします。
「雨模様」は,こうして改めて考えると,よくわかってなかったような気がします。「雨の確率が高い」くらいで,現在降っていても,この言葉を使っていたかもしれません。

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