修正液? 修整液?

最近,雑誌の「サライ」を買いました。辞書研究家で「広辞苑」や「大辞林」などの校正も担当する境田さんのインタビュー記事がありました。

サライ 2020年 8月号 [雑誌] - サライ編集部
サライ 2020年 8月号 [雑誌] - サライ編集部

その中で,書類などの誤字を訂正するのに使われる文具の表記についての話題がありました。

「修正液」か「修整液」か?

例えば1960年の「三省堂国語辞典」初版では「修整液」だったそうです。
でも2001年の第5版からは「修正液」になったそうです。

それはなぜか?

はじめはタイプライターの文字を直すのに開発された商標名 Liquid Paper が日本にも入ってきました。

9liquid.jpg

国内でも1970年代に「ミスノン」という国産商品が売り出され,「修正液」と商品に明記されると,その名称は一気に「修正液」となりました

9shusei2.jpg

刷毛タイプ(うすめ液なんてのもありました),ペン先タイプ,テープ式,いろいろあります。

ちなみに,「修正」は広い意味で使われ,「修整」は主に写真に対して使われるようです。

9shusei1.jpg

広辞苑では「しゅうせいえき」は次のようになっています。

9shuseikojien.jpg

しゅうせい‐えき【修正液】
インクなどで書いたものを書き直すために、上から塗って用いる液体。ホワイトなど。修整液。


「修整液」という言い方も併記しています。
また確かに「ホワイト」という人もけっこういました。

もちろん,英語で white と言っても,この意味では通じません。

英語では一般的には correction fluid(まさに「修正液体」)というようで,または商標名で Liquid PaperWite-Out と呼ぶようです。

9wite.jpg

一応英語の white には動詞でこんな意味があります。

white
to cover something written on paper, especially a mistake, with a special white liquid so that it cannot be seen any more
(見えなくするために特別な白い液体で,紙に書かれたもの,特に間違った個所を塗ること)



今から20年以上前ですが,オーストラリア人のALTが「コレクターない?」と聞いてきたのですが,何かを集めている人のことかと思ったら,collector ではなく,corrector(修正液)かとわかるのにちょっと時間がかかりました(笑)。




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この記事へのコメント

nobuchan
2020年08月01日 12:23
マスプリするのに昔は「ガリ版」のお世話になりました。ロウ紙に鉄筆でガリガリと書きプリントするものです。間違うと「修正液」(茶色い液体)を塗り、その上に書きます。テストなどをプリンなとするのに使ったものです。
2020年08月02日 08:54
おはようございます。

 商品名の「wite-out」には「h」が入らないのですね。商標登録の関係なのかな?

 前の方が謄写版の修正液の話をしていらっしゃいましたので、私はタイプライターの修正テープの話を…
 学生時代、オリベッティのタイプライターを使っていたのですが、打ち間違いの修正には「ブランコ(Brankoだったっけかな?)」と言うテープを使っていました。バックスペース・キーで打ち間違えた文字までハンマーを戻し、リボンの下に「ブランコ」を入れて間違えた文字を打つと、文字の形に白い塗料が転写される仕組みでした。現在の「修正テープ」と全く同じ仕組みなのですが、転写されるのが文字の形になります。

 ところで、今パソコンのキーボードを見ているのですが、タイプライターからそのまま移行した特殊キーの名前は「Back Space」と「Shift」キーだけになってしまいましたね。「Carriage Return」キーも、いつのまにか「Enter」キーと言う名前になってしまいました。
2020年08月02日 09:02
nobuchanさん
おはようございます。
「マスプリ」とはこちらでいう「増刷り」のことでしょうか。ガリ版は自分が小学生の時に文集か何かでガリガリ書いたのを覚えています。茶色い修正液も覚えています。そのあとボールペン原紙と言ったでしょうか,そしてファックス原紙による読み込ませなどに移っていきました。
私が教員になった時,職員室で唯一ワープロを持っていたのが私でした。そのあとはみんなワープロ,そしてパソコンによるワープロソフト,あのころは全部自前でしたね。
2020年08月02日 09:12
あきあかねさん
おはようございます。
一般的には「White-Out」というそうで,「Wite-Out」はBicの登録商標のようです。
私はタイプライターの経験がまったくありません。ですからパソコンのキーボード配列がタイプライターの配列を「基本」にしていることはわかるんですが,文字以外のキーはどんな風に変わったのかわかりませんが,いろいろな英知が詰まってそうです。
映画などで作家がタイプライターを打つ姿にあこがれましたが,ワープロがそれを可能にしました。でも,初めに買ったのは文字のウィンドウ(画面)がたった1行でしかも数文字のものでした!
(富士通の親指シフトでした)