関係代名詞 whom 悲話

ここに一つの英文があります。
That is the man whom I saw yesterday.
(あれは私が昨日見た男の人です。)
今日は,この英文で使われている whom の話です。

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That is the man whom I saw yesterday.
「お,お巡りさん!
私が昨日見たのは,あ,あの男です!
という感じでしょうか。

この英文で使われている whom は関係代名詞。
しかし,この whom は少し悲しい単語なのです。

その1・・・中学校の教科書から消えてしまった!
先行詞が人の場合の目的格の関係代名詞 whom。
かつては中学校の中学3年生で学習しました。

難しいからか,使用頻度が低いからか,今の教科書では学習しません
同じ目的格でも先行詞が物の which は習うのに・・・。
(所有格の関係代名詞 whose も教科書から消えました。)

その2・・・文法上,省略可能!
これは悲しい。存在理由を疑ってしまいます。
That is the man I saw yesterday.
whom がなくても文が成立してしまいます。
このとき後半部分は接触節と呼ばれます。

その3・・・最近は who に取って代わられています!
その立場を別の単語に乗っ取られようとしているなんて・・・。

ロングマン英和辞典(桐原書店)
whom は改まった会話・文の中で用いられ,一般的にはwho を用いる

ジーニアス英和辞典(大修館書店)
whom の代わりに who を用いることもあるが,通例それも省略する

レクシス英和辞典(旺文社)
whom 口語では通例省略するか who を用いる

フェイバリット英和辞典(東京書籍)
口語では whom を省略するのがふつう。また who を用いることもある

スーパー・アンカー英和辞典(学研)
(この辞書にはおもしろい説明があります。)
下に行くほど堅い言い方になる
The boy you spoke to is my son.
The boy who you spoke to is my son.
The boy whom you spoke to is my son.
The boy to whom you spoke is my son.

(きみが話していた男の子は私の息子です。)

言葉は生き物のように生まれては消え
ファッションのように流行っては廃れ
権力闘争のように取っては代わられ・・・

人間はどうも楽な方に流れるようです。
省略できるものは,省略したほうが楽です。
whom というより who のほうが楽です。


次回,続きを書きたいと思います。

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今日の書き換え問題。上級問題。(H5仙台市内共学私立高)

I met a girl named Mary.

→ I met a girl (  ) name is Mary.


ヒント
「私はメアリーという名の少女に会った。」
→「私は名前がメアリー(  )少女に会った。」

別の表現を用いるパターン。
今では中学では学習しない文法なので上級問題にしました。
a girl と name の関係は「少女の名前」という関係です。


正解は 
I met a girl ( whose ) name is Mary.
「私は名前がメアリー(という)少女に会った。」

関係代名詞の whose は後ろが先行詞の「~の○○」という関係です。
(例)
Nancy is a girl whose hair is long.

この文法,教科書からは消えましたが
私立高校ではときどき入試で見かけます。

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自分のこと
whom の行方を心配しています。
30年後はどうなっているかな。

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